ベツレヘムに住んでいたナオミと夫、二人の息子の家族が飢饉のため、モアブの野に移って
住むことになりました。二人の息子は、そこでモアブ人(異教徒)の女性ルツ、オルパとそれぞれ
結婚しますが、10年後には夫もまた二人の息子たちも死んでしまいました。ナオミはやもめと
なったまだ若い娘たちに母の家へ帰りなさいと勧めますが、兄嫁のルツは
ナオミをひとり残して去ろうとはせず、「あなたの行かれる所へ私も行き、
あなたの住まれる所に私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。」
と言って聞かず、とうとうルツを連れて一緒にベツレヘムに帰りました。ルツはそこで生活のため、
ナオミの夫の親戚で町の有力者であったボアズ(ラハブの子)の畑で、落ち穂拾いを始めました。
そしてある日、ルツの誠実で美しい姿がボアズの目に留まることになりました。
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以下ハーレーの聖書ハンドブック(P172)より抜粋、引用します。 
ベツレヘムの東1.6キロあたりに「ボアズの畑」と呼ばれる野がある。 
そこは伝説によるとルツが落穂を拾った所である。それに接して「牧者の野」という 
ところがあるが、そこは伝説に従うと御使いが羊飼いたちにイエスの誕生を告げたところである。 
したがってこれらの伝説によると、キリストを生み出す家族を形成するに至ったルツとボアズとの 
ロマンスの背景は、1100年後にはキリストの到着を知らせる天よりの告知の与えられる 
場所として神により選ばれていたのである。
 
ベツレヘムのキリスト降誕教会の地下には、イエスがお生まれになったと伝えられる部屋がある。 
古い伝説によると、この部屋はダビデの先祖以来の家の一部で、ダビデ以前にボアズとルツの 
ものであったという。だから、伝説のいうところに従えば、ボアズはルツを嫁にして、キリストを 
生み出すべき家庭を、1100年後にキリストご自身がお生まれになるべき、その部屋で始めた 
ことになる。(引用終わり)
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ルツがナオミを残して去らなかったのは、夫と二人の息子まで亡くしてしまい、 
失意のどん底にあったナオミへの深い同情と憐れみの気持ちからだったと思います。 
ナオミが勧めたようにルツはまだ若かったので、再婚して幸せになる道もありました。 
にもかかわらずルツはナオミを励まして共に生きる道を選びました。神様はそのような他者を 
思いやる砕かれた心のルツを目に留めておられ祝福されました。 
そしてご自身の尊いご計画を実行するために用いられたのでした。 06/29 未明記
 
主は天から目を注ぎ、人の子らを残らずご覧になる。 
御住まいの所から地に住むすべての者に目を注がれる。詩篇 33篇14-15節 
 
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主イエスよくだきたまえ フィンランド讃美歌集35番
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